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PCB layout:プリント基板レイアウトの基本について4

実際に、プリント基板設計に関しては、要求される内容や、精度、条件などにより、 それぞれ設計していかなければいけません。大電流を扱うアプリケーションと高周波を扱うアプリケーションでは、 それぞれ要求されることも違ってきます。そのため、求められる要求にしたがって、基板を設計する必要があります。

ここでは、特別な要求は別として、
基本的な考え方について、整理したいと思います。










Contents:解説1、プリント基板のレイアウト設計

●部品配置
半導体部品、IC、FET、コイル、キャパシタなど、部品配置は、一番重要です。
なぜなら、部品配置により、配線がほぼ決まるからです。うまく配置できれば、配線長は、極力短くなりますし、 インピーダンスを減らすこともできます。信号の流れに沿った最適な部品配置を見つけていきましょう。

例えば、入力信号と出力信号を分けておくと、基板から外につながる配線が、 うまく処理できることが多いです。

●配線
太く短くが基本です。ただし、回路的に影響のない配線は、その必要はありません。また、インピーダンスの高い配線と、パルス信号や三角波信号など、急峻に変化する 配線の並走は、注意が必要です。パルス信号ラインから、インピーダンスの高い配線に、浮遊容量などを通し、 ハイパスフィルタができ、そこから信号が伝達する可能性があります。配線と配線の間にGNDラインを入れ、シールドする、距離を離すなど、 対策を行いましょう。




Contents:解説2、プリント基板のレイアウト

●電源対GND間に入れるコンデンサ
ICとGNDのすぐ近くに配置し、 配線は太く短くする。電源対GNDに入れるコンデンサは、電源から入ってくるノイズを 防止する役割と、急峻な電流を供給する役割があるため、 ICのすぐ近くに配置しましょう。

●電流を多く流す回路と流さない回路の電源・GND・信号線を明確にし、アナログGNDとデジタルGNDは分離し、最終的に一点で接続する。共通インピーダンスや、ノイズの影響を与えないためです。大電流ラインは配線の電圧降下が大きくなり易いため、 上記理由より、独立させて、一点接地することが望ましいです。ただし、電流があまり流れない場合はそこまでしなくてもよいかもしれません。そこは要求される特性や、使用する回路により検討が必要です。








Contents:解説3、 プリント基板のレイアウト設計について

●両面基板の場合は、片面に出来るだけ部品を配置し、反対面をベタGNDとする。基板上には部品が多数存在するため、GNDパターンを広くするのが難しいので、 反対面を使用するとよいからです。ただし、大電流が流れる配線は、注意が必要です。

●配線は直角や鋭角に曲げない。インピーダンスが不均一になりやすく、電流集中しやすいためです。また、放射・輻射し易いためです。

●ペアの必要な配線は、配線の距離や、ビア等もバランスを保ち均一に配線する。

●配線の許容電流に注意 許容電流を超えた場合、最悪の場合はパターンが溶けたり、断線する可能性があります。また、電流を流すことにより配線は発熱するので、大電流程、太い配線が望ましいです。

●放熱面積 最近では、ICのFINや、裏面を通じて放熱するタイプのパッケージが増えています。その場合、ICのメタル部と基板を接続しますが、放熱面積は、許容電力を考え、 十分幅広く取れるようにしましょう。





Contents:今回のポイント

今回は、基本事項をまとめてみました。ひとつひとつの基本を大切に、設計するようにしたいところです。

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