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PCB layout:プリント基板レイアウトの基本について3

実際に、プリント基板設計に関しては、要求される内容や、精度、条件などにより、 それぞれ設計していかなければいけません。大電流を扱うアプリケーションと高周波を扱うアプリケーションでは、 それぞれ要求されることも違ってきます。そのため、求められる要求にしたがって、基板を設計する必要があります。、ここでは、特別な要求は別として、基本的な考え方について いくつかトピックスを挙げてみたいと思います。

1、共通インピーダンスを低減する。
2、配線は、太く短く。
3、ICの電源対GNDにつけるコンデンサはICの近くに

今回は、3の配線は、ICの電源対GNDにつけるコンデンサは近くにをみていきましょう。










Contents:解説1、プリント基板のレイアウト設計

3、ICの電源対GNDに付けるコンデンサは、ICのすぐ近くに置く ICの電源対GNDに付けるコンデンサの役割は、いろいろありますが、 いくつか例を挙げると、バイパスコン的役割、デカップリング的役割があります。バイパスコン的役割は、 ICの電源に入ってくる電源ラインのリップルを除去し、 ICを安定に動作させることや、 でカップリング的役割は、 IC内部の瞬時的な過渡電流を供給し、 電源ラインの変動を抑えるなどがあります。

Contents:解説2、プリント基板のレイアウト

ICのすぐ近くに、電解コンデンサを設置した場合、 ICに必要な瞬時大電流をこのコンデンサから供給できます。もしこのコンデンサがない場合、大電流Ioは電源から 配線のインピーダンスZを通して流れてくるため、 ICの電源電圧は元の電源に対してΔV=Io×Zの電圧降下が発生してしまいます。その場合、大電流が流れるタイミングでICの電源電圧が下がってしまい、 電源ラインが大きく振れることになります。








Contents:解説3、 プリント基板のレイアウト設計について

また、配線インダクタンスも同様です。配線インダクタンスの影響で、電流の流れが止まったとき、 インダクタンス成分の影響で、電流を流し続けようとするため、 逆起電力が発生し、ノイズの原因になります。上記影響がある場合など、ICへの供給電源が安定しないとICの動作も安定しにくいため、 この影響は避けたいものです。

以上より、ICの電源対GNDにつけるコンデンサへの配線は、 ICのすぐ近くに配置し、そこから瞬時大電流を供給し、 電源ラインをできるだけ揺らさないようにしたいものです。





Contents:今回のポイント

今回までのポイント プリント基板設計で重要なのは、

●電源及びGNDのインピーダンスをいかに下げることが出来るか。
●大電流ラインによる影響をいかに抑えられるかです。

これ以外にもいろいろありますが、やはりこれが基本だと考えます。ICのピン数が多い場合や、同じ基板上に数多くのデバイスをマウントする必要がある場合、 特に注意が必要です。数多くのデバイスが密集してくると空きスペースが少ないなど、 ここでもトレードオフが存在します。そのため、どの特性を重視するかをはじめに考え、 じっくりパターンを考えたいものです。

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