では次に、入力する信号の振幅を変えて動作をみていきます。
上記Fig.2の入力信号は、1.5V〜3.5VのSin波でしたが、もっと大きな振幅の信号を入力するとどうなるのでしょうか?。電源電圧と同じ5Vつまり、0〜5VのSin波をVINに入力してみます。
(a)回路図
(b)シミュレーション結果
Fig.3 基本エミッタフォロア回路Sim(Tran)
Fig.3(b)のデータで、青色がVIN、赤色がVOUTです。入力VINに対して、出力VOUTは約0.6V下がった電圧で追従しています。でもよく見ると0V付では波形が歪んでいるように見えます。これはなぜでしょうか?
これは、入力信号が約0.6V以下のとき、トランジスタがオフしてしまうからです。つまり、適切に出力を出すために、入力出来る信号の電圧範囲は、約1Vbe〜電源電圧までになります。これは、理論通りの結果です。
(a)回路図
(b)シミュレーション結果
Fig.4 その他応用、
ダーリントン接続時のエミッタフォロア回路Sim(Tran)
Fig.4(b)のデータで、青色がVIN、赤色がVOUTです。その他の応用として、ダーリントン接続したトランジスタ回路で、エミッタフォロア回路を試してみます。ダーリントン接続をすると、ベース・エミッタ間で、2Vbeの電圧が必要になりますが、出力トランジスタの能力を増加させることが出来ます。右側の結果から、2Vbeの電圧で追従していることが分かります。以上がエミッタフォロア回路の基本的な動作です。
以上今回は、エミッタフォロア回路の動作について、みてみました。この回路は、オペアンプ回路の出力や、バッファ回路など、各種増幅段の出力回路など、非常に応用範囲が広いので、いろいろな文献や、汎用のアンプ回路などを調べ、いろいろな形式を知っておくと便利です。
戻る
このサイトの内容は趣味で勉強してきたことを応用し、綴っているページです。一般的なことを書いているつもりであり、広告などございますが、あくまで趣味で作っているサイトです。また、特許や商標などは十分調査できていません。また、そういった権利を侵害するつもりもございませんので、万が一そういった場合は削除させていただきますので連絡いただきたいです。また、本ページの内容は実際の動作などを保証するものではございません。使っているツールなども趣味の範囲で使っているため、商用などで利用する場合は注意していただきたいです。また、参考文献などはリンクで表示させていただいております。上記内容につきましては、あらかじめご了承ください。
作者が過去、エミッタフォロア回路を勉強する場合に、一番役にたった書籍。まだ読まれていない方は、一度チェックしてみてはいかがでしょうか? |