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Transistor Circuits:エミッタ接地回路の計算2



Fig.1 Di(PNPトランジスタ、ダイオード接続)負荷、エミッタ接地回路を計算しよう。


LSI、半導体回路、集積回路において、現在では、Bi-CMOSプロセスが中心となり、デジタル、アナログ回路が混在した半導体製品や、IC、集積回路が主流になってきていますが、やはり、バイポーラトランジスタ回路を使った高精度アナログ回路など、NPN、PNPトランジスタを使ったバイポーラ回路は、とても重要です。そのため、ここでは、トランジスタ回路の、設計について、基本的な事柄を勉強していきたいと思います。

今回は、エミッタ接地回路の回路で、Di、ダイオード負荷の場合の入力インピーダンス、出力インピーダンス、ゲインの計算方法を考えていきます。

















Contents:解説1、 エミッタ接地回路のゲイン計算方法について

今回は、エミッタ接地回路のDi負荷のゲイン計算方法について、考えていきます。



Fig.2 Di(ダイオード)負荷、エミッタ接地回路



Fig.2に、エミッタ接地回路の負荷として、ダイオード接続したPNPを付けた回路を示します。この回路の各種特性を考えてみましょう。



結論からいうと、この回路の入出力特性は、以下のようになります。
入力インピーダンス:Zin=rπ
出力インピーダンス:Zout=re//ro
ゲイン:Gain≒1
となります。




Contents:解説2、 エミッタ接地回路のゲイン計算方法について

では次に、もう少し詳細をみていきます。


Fig.3 Di(ダイオード)負荷、エミッタ接地回路

この回路の入出力特性を算出しましょう。

1、入力インピーダンス
Fig.2の回路では、ベースに信号を入力し、エミッタ側は、接地されているため、
等価回路通りになります。

入力インピーダンス:Zin=rπ≒β×re≒β×0.026/ie

となります。
2、出力インピーダンス
出力インピーダンスの定義は、入力をGNDにしたとき、出力からみたインピーダンスになるため、本回路では、出力から二つの経路が存在します。

一つ目は、出力からトランジスタのコレクターエミッタを通したGNDまでの経路、
これは、等価回路よりroです。
二つ目は、出力から電源までの経路、電源をAC接地した場合の出力から見たインピーダンスです。本回路では、ダイオード接続のため、reです。
これらを並列に考えると出力インピーダンスが算出できます。

出力インピーダンス:Zout=re//ro=(0.026/ie) // [(VA+Vce)/ic]

となります。
3、ゲイン
Vinの変化に対するコレクタ電流の変化が、出力インピーダンスと掛け算されて出力されるため、

ゲイン:Gain=-gm(npn)×re(pnp)=-gm(npn)×(1/gm(pnp))≒1

となります。















Contents:内容の確認、テスト

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Contents:今回のポイント

以上、今回は、エミッタ接地回路の負荷にダイオードを付加した回路を考えてみました。この回路は、単体でも用いることは、少ないですが、実際は、エミッタ設置回路にカレントミラー負荷がついた形式の場合は、この形になるため、考え方を覚えておくと便利です。上記では、トランジスタ回路で等価回路を用いた計算を行っていますが、このようなアナログ回路の等価回路の計算過程を詳しく知りたい方は、

システムLSIのためのアナログ集積回路設計技術〈上〉

などが非常に詳しいです。

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作者が過去、トランジスタ回路を勉強する場合に、一番役にたった書籍と、簡単にシミュレーションができるようになった書籍を紹介します。まだ読まれていない方は、一度チェックしてみてはいかがでしょうか?



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